松ケン、医師の警告無視!棋士・村山の羽生善治への“片思い”演じる『聖の青春』

投稿者: | 2016年11月13日

2015年の年末、主演映画『の・ようなもの のようなもの』のプロモーションイベントに現れた松山ケンイチの変貌に、集まった報道陣からざわめきが起きた。そして、直後から、彼の「激太り」を報じる記事が相次いだ。人気絶頂期に若くして結婚し、今や3人の子どもの父親である彼に対して、「幸せ太りか」と揶揄するような記事まで出たのだ。

ここまでやるんだ…松山ケンイチの役作りっぷり総まとめ!

『聖の青春』11月19日(土)全国公開配給:KADOKAWA(c)2016「聖の青春」製作委員会

『デスノート』では10キロ以上の減量 本作では胃薬を飲みながら太った役者・松ケン

しかし、役柄によって、彼が自分の肉体を作り変えることをよく知る人たちは、次の仕事への大きな期待が高まったはずだ。ブレイクスルーとなった『デスノート』では、極端な潔癖症で、ずば抜けた頭脳の持ち主であるLの浮世離れしたキャラクターを成立させるために、10キロ以上の減量をし、そのしなやかな動きで一気に原作ファンの心をつかんだ彼。2016年夏に彼が取り組んでいるのが、『聖の青春』であるとわかった瞬間、それがいかに難役であるかを知る長年の将棋ファンはうなった。松山が演じる実在した棋士、村山聖は特徴的な外見をしていた。5歳の時に腎臓の病気であるネフローゼ症候群を発症し、ろ過がうまく機能しないことや薬の副作用などで、顔も体もふくふくふくとしていた。その一方で、まるでテディベアのような愛らしさをたたえながら、指す将棋は強気。疲れや集中力が途切れる後半になっても、ぐいぐいと攻めまくった。人を見る目は厳しく、ライバルの棋士に対する評価も嘘がなくストレート。ワインと麻雀にはまる無頼派を気取りながら、私生活では少女コミックをこよなく愛し、家は漫画とごみで足の踏み場もなかったという。そういう多彩なプチ伝説には事欠かず、多くの棋士が彼との思い出を語り、そこでいつも鮮明な印象を残している村山。

その男を演じるために、松山は一年以上、胃薬を飲みながら高カロリーのものを食べ続け、途中からは「それ以上、食べ続けると、あなた自身の健康が損なわれる」と医師から警告を受けたという(そして無視をした)。背の低い人物を演じたいからと、「自分の足を切って短くしてくれ」と医師に真剣に訴えたという松田優作の狂気と重なり合うではないか。村山はまた、子ども時代の多くの時間を病院で過ごし、そこで多くの死も見つめたことで、自身の体内時計がほかの棋士とは違うことにも自覚的だった。髪や爪を伸ばし放題だったのも「せっかく生きているのに」という世への執着だったと思えるが、松山はそういう細部にも手を抜かない。だからこそ村山がもうひとつ、執着し続けた存在が鮮明に浮き上がってくるのだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161107-00010001-dmenueiga-movi

11月19日(土)公開 映画『聖の青春』予告編